【経済の話】欧州債:スペイン債が続伸、利回り過去最低−ECB措置期待

欧州債:スペイン債が続伸、利回り過去最低−ECB措置期待

Bloomberg 7月22日(火)1時38分配信

  7月21日(ブルームバーグ):21日の欧州債市場ではスペインとイタリアの5年債が7営業日続伸し、利回りはいずれも過去最低を付けた。ポルトガル銀行界の危機が域内全体に波及するのを欧州中央銀行(ECB)の措置が防ぐとの見方が広がった。

国債の2年物利回りもこれまでの最低となったほか、ポルトガルの2016年2月償還債の利回りは4営業日連続で低下した。ドイツ国債は前週末からほぼ変わらず。ウクライナ上空でのマレーシア航空機撃墜への国際社会の対応を見極めようとする動きが強かった。ポルトガルエスピリト・サント・インターナショナル(ESI)は19日、債権者からの資産保護適用を申請した。エスピリト・サント銀行に出資する同社はコマーシャルペーパー(CP)の償還を一部できず、世界の金融市場を揺るがしていた。

ノルデア銀行の債券アナリスト、ヤン・フォンゲリッヒ氏(ヘルシンキ在勤)は「ポルトガルをめぐる問題は国債市場に関する限り、過去の出来事だ」とし、「周辺国債に対するセンチメントは引き続き良好だ。欧州経済が新たな衝撃を受けても、ECBが行動し相場を支えてくれる」と語った。

ロンドン時間午後4時10分現在、スペイン5年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.14%。一時は1.125%と、ブルームバーグが1993年にデータ集計を開始して以降の最低となった。同国債(表面利率2.75%、2019年4月償還)価格は0.175上げ107.44。イタリア5年債利回りはこれまでの最低となる1.26%まで下げる場面もあった。

スペイン2年債利回りが一時0.305%まで下げたほか、同年限のイタリア債利回りは4bp下げ0.439%となる場面もあった。ポルトガル2年債利回りは2bp低下し0.88%。

ドイツ10年債利回りは1.14%。18日には1.136%と、2012年7月以来の低水準を付けた。過去最低は1.127%となっている。

原題:Spain’s Notes on Seven-Day Winning Run as ECB InsulatesMarkets(抜粋)

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