【経済の話】ギリシャ国債利回り低下、S&Pの格上げ示唆受け

ギリシャ国債利回り低下、S&Pの格上げ示唆受け

ロイター 3月22日(土)3時49分配信

[ロンドン 21日 ロイター] - 21日のユーロ圏金融・債券市場では、ギリシャ国債利回りが低下した。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャの「Bマイナス」格付けを確認したうえで格付け見通しを「安定的」とし、経済成長が大幅に加速すれば格上げもあり得るとしたことが背景。

ギリシャ10年債利回りは6ベーシスポイント(bp)低下の6.93%。今月に入ってつけた4年ぶり低水準となる6.61%からは上昇しているが、国際支援を受ける前と比べると格段に低い水準にある。

ギリシャの格付けをめぐっては、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが4月4日に見直しを発表する。同社の現在のギリシャの格付けは、S&Pより2段階低い「Caa3」。一部アナリストの間では、ムーディーズギリシャを格上げする可能性があるとの見方も出ている。

ギリシャは今年後半にも市場からの資金調達を再開する計画だが、市場環境の改善を受け、一部当局者は計画の前倒しを検討。関係筋はロイターに対し、ギリシャ政府が数カ月以内に5年債を発行する可能性があることを明らかにしている。

プライマリー・ディーラーの間では、ギリシャの市場からの資金調達は早ければ早いほど旺盛な需要が見込めるとし、欧州議会選挙が実施される5月より前に国債が発行される可能性もあるとの見方が出ている。

その他のユーロ圏国債の利回りはおおむね横ばいかやや低下した。前日は米早期利上げ観測が台頭したことを受け、ユーロ圏債券市場では大幅な売りが出た。

終盤の取引で、独10年債利回りは1bp低下の1.63%となっている。


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