【経済の話】スペイン10年債が3日ぶり下落−落札利回りは過去最低に

スペイン10年債が3日ぶり下落−落札利回りは過去最低に

Bloomberg 4月25日(金)2時13分配信

  4月24日(ブルームバーグ):24日の欧州債市場ではスペイン10年債が3日ぶりに下落。同国がこの日実施した入札で発行総額が55億6000万ユーロに上り、需要が飽和状態となったことが手掛かり。

入札では落札利回りが過去最低となった一方、既発の10年債利回りは2005年以来の低水準から上昇した。スペインは10年債を26億5000万ユーロ相当のほか、17年と19年に満期を迎える債券もそれぞれ発行した。この日はスペインとイタリアの2年債も下落。ユーロ圏の余剰流動性が11年12月以来の低水準となったことが背景にある。

一方、ドイツ国債は一時の下げを消し、前日からほぼ変わらずとなった。ウクライナで緊張が高まり、安全資産を求める動きが見られた。

BNPパリバの債券ストラテジスト、イオアニス・ソコス氏(ロンドン在勤)は電話インタビューで「落札利回りが過去最低となったことを鑑みると、良い入札結果だった」と述べ、「スペインが3年債や5年債より10年債を多く発行したのはプラスだ」と続けた。

ロンドン時間午後4時4分現在、既発のスペイン10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.09%。前日には3.04%と、05年9月以来の低水準を付けていた。同国債(表面利率3.8%、2024年4月償還)価格はこの日、0.35下げ106.075。

新発の2024年4月償還債の平均落札利回りは3.059%と、3日に実施された前回入札時の3.291%を下回った。3年債と5年債の発行規模はそれぞれ13億ユーロと16億ユーロ程度。

ドイツ10年債利回りは前日比ほぼ横ばいの1.52%。一時は1.56%まで上げたものの、安全資産を求める動きで値下がり分を解消した。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、ユーロ圏の金融システム内の余剰流動性は929億ユーロに縮小した。

スペイン2年債利回りは5bp上昇し0.73%、イタリア2年債利回りは4bp上げて0.81%。

原題:Spanish Bonds Drop as Sale Pushes Borrowing Costs toRecord Low(抜粋)

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