【経済の話】イタリア、スペイン債が下落−欧州議会選挙後の情勢を不安視

イタリア、スペイン債が下落−欧州議会選挙後の情勢を不安視

Bloomberg 5月20日(火)1時40分配信

  5月19日(ブルームバーグ):19日の欧州債市場ではイタリア国債が下落し、10年債利回りは1カ月ぶり高水準となった。今週の欧州議会選挙後、域内全体で政治の不安定感が高まるとの懸念が強まった。

スペイン10年債はここ3営業日で2回目の下げとなった。最大35億ユーロの国債入札を22日に控え、利回りを過去最低に先週押し下げた相場上昇が持続するのか疑問視された。ブルームバーグエコノミストを対象に実施した月次調査によれば、欧州中央銀行(ECB)が6月に緩和拡大に踏み切ると回答者の90%が予想している。

DZ銀行(フランクフルト)の調査アナリスト、フェリックス・ヘルマン氏は「投資家らは議会選挙を控え、一段と慎重な姿勢を取る可能性がある」とし、「これまでの大幅値上がりを受けて利益確定の動きがややあったことを相場動向は示しているが、利回り上昇は長くは続かないだろう。ECBが何らかの非伝統的な措置を講じると誰もが予想しているためだ」と語った。

ロンドン時間午後4時現在、イタリア10年債利回りは前日比10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.16%。一時は先月14日以来の高水準となる3.20%まで上げた。前週は11bp上昇と、週間ベースで4月11日終了週以来の上げ。同国債(表面利率4.5%、2024年3月償還)価格はこの日、0.87下げ111.395となった。

スペイン10年債利回りは7bp上昇し3.03%。15日には過去最低となる2.83%まで低下していた。財務省によれば、満期を2019年と24年に迎える国債を22日に入札するほか、最大35億ユーロの3カ月物と9カ月物証券を20日に発行する。

ドイツ10年債利回りは1bp未満上昇の1.34%。16日には1.30%まで下げ、2013年5月17日以降の最低となっていた。

原題:Italy’s Bonds Decline With Spain’s on European ElectionConcern(抜粋)

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