【経済の話】ドル売りに歯止め、米国債の利回り低下ストップ

ドル売りに歯止め、米国債の利回り低下ストップ

ロイター 5月17日(土)1時54分配信

ドル売りに歯止め、米国債の利回り低下ストップ

 5月16日、午前中盤のニューヨーク外為市場は、ドル売りに歯止めがかかった。写真はドル紙幣。ジャカルタで2013年8月撮影(2014年 ロイター/Beawiharta)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日午前中盤のニューヨーク外為市場は、朝方発表された米住宅着工件数が市場予想を上回ったことで、米国債の利回り低下が止まり、ドル売りに歯止めがかかった。ただ、利回りが再び下がり始めれば、ドル安はさらに進むとみられる。

ドル/円<JPY=>は101.55円と、前日につけた2カ月ぶりの安値である101.31円からやや持ち直した。ドルの下値は101.20円で、3月につけた日中最安値の水準にある。

ユーロ/ドル<EUR=>は、ほぼ横ばいの1.3715ドル。ユーロは週間で0.5%下げており、このまま取引を終えると対ドルで2週間連続の下落となる。

ユーロ/円<EURJPY=R>は、早い時間帯に3カ月ぶりの安値となる138.77円をつけた後、横ばいの139.17円で取引された。

16日発表された4月の住宅着工件数は、前月比13.2%増の107万2千戸と、2013年11月以来の高水準となった。米長期金利の指標となる10年債利回り<US10YT=RR>は前日に2.473%と、6カ月ぶりの低水準をつけたが、住宅着工が発表された16日は2.516%まで戻している。

15日発表のユーロ圏の域内総生産(GDP)が市場予想を下回ったことで欧州中央銀行(ECB)が6月に追加緩和に踏み切るとの観測が強まり、今後数週間でユーロがさらに下落するとみる投資家もいる。ギリシャ国債が売られたことをきっかけに、経済基盤の弱い他のユーロ圏諸国の国債にも売りが再び集中するようなことになれば、ユーロの下落に拍車が掛かるとの指摘も出ている。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140517-00000011-reut-bus_all
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