【経済の話】ロボベンチャー上場、人気過熱 医療・介護へ活用期待

ロボベンチャー上場、人気過熱 医療・介護へ活用期待

朝日新聞デジタル 3月27日(木)1時48分配信

ロボベンチャー上場、人気過熱 医療・介護へ活用期待

東証マザーズに上場したロボットベンチャー「サイバーダイン」のロボットスーツ「HAL」を装着した同社の社員たち=26日午後、東京都中央区の東京証券取引所、関口聡撮影

 筑波大発のロボットベンチャー、サイバーダイン(本社・茨城県つくば市)が26日、東証マザーズに上場した。日本でロボット専門メーカーが株式上場するのは初めて。サイバーダインは人の手足の動きを補助するロボットスーツ「HAL」(ハル)を開発し、医療・介護の分野へ活用が見込まれる。

【写真】東証マザーズに上場し会見する、ロボットベンチャー「サイバーダイン」の山海嘉之社長(左)。右の男性が装着しているのがロボットスーツ「HAL」=26日午後、東京都中央区、関口聡撮影

 株式の公募・売り出し価格3700円に対し、初値はその2・3倍の8510円。終値はさらに値上がりして9600円でひけた。投資家の期待は高く、上場承認した東証を傘下にもつ日本取引所グループの斉藤惇CEOは「HALを使えばお年寄りが一人でトイレにも行ける。医療・介護の費用負担が少なくて済みそうで、まさにアベノミクスだね」と評した。

 サイバーダインは、筑波大大学院教授でもある山海嘉之社長(55)が2004年に創業した。手や足の機能が衰えた人に動きを補助するロボットスーツHALを開発し、昨年6月にはその欧州モデルが欧州の医療機器として認証され、さらにドイツではHALによる治療が公的労災保険の対象とされた。国内でも医療・福祉施設で約400体が使われている。山海氏は「私たちは市場も製品もなかったところから始めて、欧州全域に受け入れられるまでになった」と、感無量の様子だった。

朝日新聞社


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140327-00000007-asahi-bus_all
※この記事の著作権は、ヤフー株式会社または配信元に帰属します