【経済の話】フェイスブック、仮想現実のオキュラス買収へ

フェイスブック、仮想現実のオキュラス買収へ

ウォール・ストリート・ジャーナル 3月26日(水)10時37分配信

 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)大手の米フェイスブックは、バーチャルリアリティー(仮想現実)技術を応用したヘッドセットを手掛ける米オキュラスVRカリフォルニア州アーバイン)を20億ドル(約2000億円)近くで買収することで合意した。

 フェイスブックは現金4億ドルと自社株2310万株の組み合わせで支払うと述べた。25日終値(64.89ドル)に基づくと、株式部分は15億ドル相当になる。

 フェイスブックマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は発表文で「オキュラスは史上最もソーシャルな基盤を創造し、われわれの仕事、遊び、交流の仕方を変える見込みがある」と述べた。

 フェイスブックは1カ月ほど前に、スマートフォン向けメッセージアプリケーションの米ワッツアップを190億ドルで買収すると発表したばかり。2012年には写真共有アプリの米インスタグラムを10億ドルで買収した。

 一方、オキュラスはアプリではなくハードウエアのメーカーだ。頭部装着ディスプレー(HMD)の「オキュラスリフト」で仮想現実の普及を図っている。オキュラスは7月にリフトの新バージョンの開発者向け出荷を開始する。価格は350ドルにする予定だ。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今月、オキュラスが新しい開発キットの注文受け付けを始めたと報じていた。オキュラスは、この新デバイスが消費者向け製品の発売に向けた大きな一歩になるとしている。

 創業者のパーマー・ラッキー氏は、一般の人々から小口の投資を募るクラウドファンディングサービスの「キックスターター」で集めた240万ドル余りを元手にオキュラスを立ち上げた。

 オキュラスはブログで、フェイスブックザッカーバーグCEOとその他の幹部らが「数カ月前に」自社を訪れ、両社の協力について話し合ったと述べた。

 フェイスブックは25日、オキュラスは本社を引き続きアーバインに置き、リフトの開発を続ける意向だと述べた。買収手続きは4-6月期に完了する見通し。

 オキュラスとの買収合意は米ナスダックの取引終了後に発表された。フェイスブック株の25日終値は前日比0.79ドル(1.23%)高の64.89ドル。その後の時間外取引で下げに転じ、終値比0.89%安の64.31ドルをつけている。?

John Kell


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