【経済の話】1月米中古住宅販売は1年半ぶり低水準、寒波や販売物件の減少圧迫

1月米中古住宅販売は1年半ぶり低水準、寒波や販売物件の減少圧迫

ロイター 2月22日(土)2時12分配信

1月米中古住宅販売は1年半ぶり低水準、寒波や販売物件の減少圧迫

2月21日、1月の米中古住宅販売戸数は、2012年7月以来の低水準となった。写真はメリーランド州で販売中と表示された中古住宅。同日撮影(2014年 ロイター/Gary Cameron)

[ワシントン 21日 ロイター] -全米リアルター協会(NAR)が21日発表した1月の中古住宅販売戸数(季節調整済み)は前月比5.1%減の462万戸と、2012年7月以来の低水準となった。寒波の影響に加え、販売物件の減少などが圧迫要因となった。

ロイターがまとめたアナリスト予想は468万戸だった。

前年比でも5.1%減少した。

NARの首席エコノミスト、ローレンス・ユン氏は「長引く悪天候はあらゆる経済活動に悪影響を与え、住宅(関連動向)にもその影響が及んでいる」と指摘。「住宅関連動向の一部は春ごろまで持ち越されるだろう」と述べた。

大雪などの被害が大きかった北東部、南部、中西部での販売は急減した。ただ、天候の影響が限れた西部でも7.3%減となったことは、悪天候以外に住宅販売を押し下げる要因が存在することを浮き彫りにした。

中古住宅販売は過去6カ月中5カ月減少し、住宅セクターのファンダメンタルズが幾分弱含んでいることを示唆している。

販売物件の減少や住宅ローン金利の上昇に加え、住宅価格が所得の伸びを上回るペースで上昇していることも住宅の購入を困難にしている。

1月の在庫は前月比2.2%増の190万戸。現在の販売ペースで4.9カ月分に相当する水準となった。前月は4.6カ月分だった。健全な水準とされる6カ月分を依然下回っている。

価格中央値は18万8900ドルと、前年同月から10.7%上昇した。

1月の統計からは、初回住宅購入者の比率が26%と、NARが詳細に関する調査を開始した2008年10月以降で最低の水準となったことも分かった。エコノミストや業界関係者の間では40─45%が適正な水準とされている。

19日に発表された1月の米住宅着工件数も前月比16%減と、約3年ぶりの大幅減となっている。

中古住宅販売戸数は完了した契約に基づいて算出されるため、前月分の契約件数を反映することが多い。1月も冷え込みが続いていることから、2月の中古住宅販売戸数もさえない結果となることが見込まれている。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140222-00000003-reut-bus_all
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