【経済の話】アップル株が3カ月ぶり安値、アイカーン氏5億ドル買い増し

アップル株が3カ月ぶり安値、アイカーン氏5億ドル買い増し

ウォール・ストリート・ジャーナル 1月29日(水)13時28分配信

 28日のナスダック市場で米アップル株は一時3カ月ぶりの安値をつけ、ほぼ8%安で取引を終えた。前日発表した10-12月期(第1四半期)決算でスマートフォンiPhone(アイフォーン)」の販売台数が市場予想に届かず、成長見通しが警戒されたことが材料となった。

 株価下落と事業展望をめぐる不透明感から、巨額の手元資金をさらなる自社株買いに充てるよう経営陣に一層の圧力が加わる可能性がある。アップルに自社株買いの強化を要求しているアクティビスト(行動する投資家)のカール・アイカーン氏は28日、アップル株5億ドル相当を買い増したと明らかにした。

 アップル株の28日終値は前日比44.00ドル(7.99%)安の506.50ドル。株式時価総額は390億ドル余り減少した。日中に502.07ドルまで売られる場面もあった。

 アイカーン氏は数日前にも2度、大量のアップル株の追加取得を公表したばかり。同氏はこの日、自身の保有株を約40億ドル相当に増やしたと明らかにした。ファクトセットによると、アップルの時価総額は約4520億ドル。

 アイカーン氏とアップルは、同社の1500億ドル余りに上る現金の使途をめぐり対立している。アップルは自社株を買い戻しているが、そのペースと量はアイカーン氏を満足させていない。

 アイカーン氏はミニブログサイトのツイッターで「たった今AAPL株をさらに5億ドル買った。私の購入はアップルの自社株買いプログラムと張り合っているが、彼らがこの競争に勝つことを期待している」とつぶやいた。

 アップルの広報担当者は28日、コメントに応じなかった。

 キャンター・フィッツジェラルドのアナリスト、ブライアン・ホワイト氏は「自社株買いの積極化を求めるカール・アイカーンの動きは株主の共感を呼びそうだ。われわれは今後数週間で彼の声がさらに強くなると予想している」と述べた。


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