【経済の話】イタリア国債上昇、独連邦債との利回り格差が2年半ぶり低水準

イタリア国債上昇、独連邦債との利回り格差が2年半ぶり低水準

ロイター 12月31日(火)4時54分配信

[ミラノ/ロンドン 30日 ロイター] - 30日のユーロ圏金融・債券市場では、この日行われたイタリア国債入札が底堅かったことから、同国債価格が上昇、利回りは低下し、独連邦債との利回り格差が約2年半ぶりの水準に縮小した。

イタリアは年内最後となる入札で5年、10年債を売却、予定レンジ上限の計55億ユーロを調達するなど、年末で薄商いのなか底堅い需要を集めた。

5年債入札では30億ユーロを調達。平均利回りは2.71%と、10月の2.89%を下回った。応札倍率は1.3倍で、前回の1.7倍から低下した。

10年債入札は25億ユーロを調達。平均利回りは4.11%と、市場の水準を下回ったが、米連邦準備理事会(FRB)が今月、緩和規模の縮小を決める前に行った同様の入札でつけた4.01%を上回った。応札倍率は1.3倍で、前回の1.5倍から低下した。

クレディ・アグリコルCIBの欧州金利戦略部長、ルカ・ジェリネック氏は「イタリアなど周辺国をめぐる2014年に向けての見通しは全般的に前向きだ」と指摘。「イタリア国債については来年初頭、海外からの需要が見込まれ、一部の機関投資家は周辺国へのエクスポージャーを来年拡大させることをうかがっている」と述べた。

10年物のイタリア国債利回りは4.10%に低下。独連邦債との利回り格差は217ベーシスポイント(bp)に縮小した。


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