【経済の話】ロシア純資本流出、4月は縮小

ロシア純資本流出、4月は縮小

ロイター 5月24日(土)4時32分配信

ロシア純資本流出、4月は縮小

 5月23日、ロシア中銀のナビウリナ総裁は4月の純資本流出が46億ドルに縮小したことを明らかにした。写真は2008年12月、ロシアのサンクトペテルブルクで(2014年 ロイター/Alexander Demianchuk)

サンクトペテルブルク(ロシア) 23日 ロイター] - ロシア中銀のナビウリナ総裁は23日、同国の4月の純資本流出が46億ドルに縮小したことを明らかにした。ウクライナをめぐる緊張の高まりを受けルーブルが大きく売り込まれていたが、こうした動きが緩和したことが背景としている。

第1・四半期の純流出は637億ドル。2013年通年を超える水準に膨れ上がった。ナビウリナ総裁は流出は今後も縮小し続けると予想。2014年の純資本流出の見通しは850億―900億ドルになるとの見通しを示した。

ロシア政府も2014年の純資本流出は900億ドル程度になると予想。ただ国際通貨基金IMF)は4月末、1000億ドルになるとの見通しを示している。

ウクライナ問題をめぐる緊張の高まりに歩調を合わせるように、ロシアからの資本流出が加速。特に3月は、ロシア議会がウクライナに対する軍事介入を承認し、その後、ロシアがクリミアを編入したことを受け、ルーブルは大きな売り圧力にさらされた。ロシア中銀は同月、ルーブル防衛に約250億ドルの外貨準備を使っている。

ナビウリナ総裁は、第1・四半期に流出した資本の約3分の2は、ルーブル下落を見込んだ企業や個人が手持ちのルーブルを外貨に換えたことによる流出だったとし、「為替相場は今は落ち着いているため、流出は急速に収束するとみている」と述べた。

ルーブルは年初から3月半ばまでの間に対ドルで約10%下落。ただ3月半ば以降は7%反発している。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140524-00000007-reut-bus_all
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