【経済の話】「海賊とよばれた男」の舞台、統合へ 出光・徳山製油所

海賊とよばれた男」の舞台、統合へ 出光・徳山製油所

朝日新聞デジタル 3月29日(土)23時6分配信

「海賊とよばれた男」の舞台、統合へ 出光・徳山製油所

出光興産の徳山製油所=山口県周南市

 出光興産創業者の出光佐三氏がモデルの小説「海賊とよばれた男」(百田尚樹著)の舞台となった同社最初の製油所の徳山製油所(山口県周南市)の名前が、31日で消える。57年間続いた原油の精製の役割を終え、隣接する工場と統合して「徳山事業所」として再出発する。

【写真】原油精製の役割を終えた出光興産徳山製油所=山口県周南市

 原油の精製は31日にやめる予定だったが、14日に起きた伊予灘震源とする地震で、製油所の心臓部に当たる常圧蒸留装置などが緊急停止した。設備に被害はなかったものの、再稼働は「準備に時間がかかる」(広報)と断念し、予定より半月早く操業を終えた。

 石油化学メーカーなど20社が集まる周南コンビナートへ原料を供給してきたが、国の規制で設備の更新を迫られ、ガソリンの需要も低迷。2011年11月に徳山での精製事業からの撤退を決めた。小説で「東洋最大の装置をもつ製油所」として登場してからは見学希望が増えていたが、今後は別の製油所から運んだガソリンや軽油などを貯蔵し、西日本各地へ供給する拠点としての役割を担う。(角田要)

朝日新聞社


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140329-00000028-asahi-bus_all
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