【経済の話】アイカーン氏、イーベイの企業統治に問題指摘

アイカーン氏、イーベイの企業統治に問題指摘

ウォール・ストリート・ジャーナル 2月25日(火)10時8分配信

 物言う投資家として知られるカール・アイカーン氏は、米インターネット競売大手イーベイの企業統治について、取締役の利益相反を含む複数の問題を発見したと明らかにした。

 イーベイの2%株保有を先月発表したアイカーン氏は、取締役2人の指名権と電子決済サービス部門ペイパルのスピンオフ(分離・独立)を要求。この実現に向け、委任状争奪戦も辞さない構えを示していた。

 だがアイカーン氏はさらなる調査を経て、取締役の入れ替えでは委任状争奪戦に持ち込むまでもないとの認識に至ったという。

 アイカーン氏は「まともな事業環境なら、これらの取締役は直ちにイーベイ取締役会から身を退くはずだ。純粋な良識からか、どれだけ自分の利益のために活動していたかが白日の下にさらされ、後ろめたく思ってかはわからないが」と述べた。

 イーベイは声明で、アイカーン氏が取締役の「品位を傷つけようと、古い新聞記事やうわさ話のたぐいを寄せ集めた」と切り返した。

 「他の株主は同意すると確信しているが、われわれはペイパルとイーベイが一体である方が好ましいとの見方だ。この点について、より建設的かつ意味のある議論を交わしたい。アイカーン氏は残念なことにそうせず、代わりに完璧な資質を持つ取締役2人に泥を投げつけるような中傷を仕掛けた」とも反論した。

 アイカーン氏は、少なくとも2人の取締役がイーベイの利益と直接的に対立していると主張。1人は最も有能な人材の採用を中止し、もう1人は競合企業に定期的に出資していると述べた。また少なくとも2人は株主への責任に反する金銭的な利益を追求しているようだと指摘し、最高経営責任者(CEO)は「眠りこけているか、さらにひどければ、世間知らずか、意図的に責任上の深刻な過失に目をつぶっているかのいずれかだ」とこき下ろした。


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