【経済の話】「五輪」「ロト6」「オレオレ」要注意 振り込め詐欺など過去最悪の450億円へ

「五輪」「ロト6」「オレオレ」要注意 振り込め詐欺など過去最悪の450億円へ

エコノミックニュース 2月9日(日)12時49分配信

 振り込め詐欺の増加が止まらない。警察庁によると、振り込め詐欺を含む「特殊詐欺」の被害総額は13年1月〜11月の合計で425億円。年間では過去最悪の450億円を上回ることがほぼ確実となった。1日で1億円以上が騙し取られている計算だ。

 当初は「オレオレ詐欺」とも呼ばれた特殊詐欺は00年代前半に社会問題化。一時は減少したものの、最近は再び増加傾向にある。被害総額はここ3年で一気に4倍に膨れ上がった。昨秋からは「東京オリンピック関連企業」への投資を持ちかけるといった「金融商品等取引」に関する特殊詐欺も増えている。

 「ギャンブル必勝法」など情報提供を口実にした特殊詐欺も急増中だ。「ロト6」の当せん番号を「事前に教える」と持ちかけ、情報提供料を騙し取る。「パチンコ(パチスロ)攻略法」などのネット広告を出し、会員登録料として高額を請求する例も目立つ。

 現金の受け渡し方法では、「振り込ませない」タイプが主流だ。13年上半期のオレオレ詐欺のうち、犯人が現金などを振り込ませず自宅等まで取りに来る手口が実に8割。全国の銀行が口座開設の際に本人確認を厳格にするようになったこともあり、手渡し型が急増している。息子をかたった犯人が「会社のお金を使い込んだ」「女性を妊娠させた」などとトラブルを口実に母親を慌てさせ(被害者の8割は女性である)、「自宅までお金を取りに行く」と急かす。その後「自分は行けなくなったので同僚(上司)を行かせる」などと言い、「受け子」に現金を渡させる手口が目立つ。

 警視庁の調査では、被害者の半数以上が1ヶ月に最低1〜2回はなりすまされた実の息子などと連絡を取っており、約半数はこうした詐欺について以前に話し合った経験があったという。それでも騙されてしまうのだ。

 今年初め、振り込め詐欺の電話を「うちの息子ならプリキュア37人言えるはずだ」と撃退した女性のエピソードが話題になった。高齢女性を狙った振り込め詐欺が一向に減らない中、このような「合言葉」を決めておくなどの事前策は必須かもしれない。(編集担当:北条かや)

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